あそびーのマガジン vol.72


新緑の映える5月。
春の穏やかな日差しが徐々に強まり、はっきりと初夏の到来を感じさせるこの頃。
水田では田植えが始まり、また野山ではスイレン、レンゲソウなどの花が可憐な表情をみせ始めるこの時期は、1年の中でもっとも生命の躍動を感じさせる季節といえるでしょう。

景色が緑一色に染まり、気候もおだやかなこの時期、ご家族、ご友人とウォーキングはいかがですか?自然や文化に触れながら、今まで知らなかった新たなフクイを“再発見”できるかもしれませんよ。






日本海に面する坂井市三国町の三国湊町はフクイの中でも歴史ある街として知られ、特に江戸時代中期からの北前船交易による繁栄と歴史は、今でも街中にその面影をはっきりと残しています。
実際に湊町を歩くと、数多くの寺社や旧家が建ち並ぶ通りを目にすることができ、その静かなたたずまいはまるで時代をさかのぼっているかのような錯覚すら与えます。
今回は昨年行われた【第16回・日本海ハイ!ウォークツー】のコースとなった行程(5km)をご紹介しましょう。


  お車でお越しの方はゴール地点になる三国サンセットビーチの駐車場の利用をお勧めします。
そこから歩いて5分のえちぜん鉄道三国港駅よりスタート地点の三国神社駅までは電車で移動します。(所要4分 運賃150円。毎時9分、39分に発車しています)。
車内ではアテンダントの女性から、えちぜん鉄道や三国の名所についての説明なども受けることができます。
詳しくはこちら→

★えちぜん鉄道のホームページはこちら
 
 
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スタート地点の三国神社駅をでると、左手に大通りである官庁通りを眺めながら、まずは三國神社へと向かいます。
途中にある四日市区山車(やま)蔵には5月に行われる三国祭に使用される山車が収容されています。同様の蔵は湊町のいたる所でみることができます。
スタートから15分ほどで三國神社に到着。初宮詣、七五三詣等の人生儀礼や初詣など多くの参拝客が訪れる、フクイでも有名な神社です。
高さ6mにもおよぶ三国祭の山車を収納する蔵は、湊町界隈に16ヶ所設けられています
鳥居の奥に見えるのは、県指定有形文化財の随身門


三國神社境内に入り、左手奥の坂道を登れば、桜の名所としても名高い桜谷公園。休憩所としても最適ですよ。
公園を抜け恵雲寺左手にある小道を下ると、三国湊城跡(現 妙海寺西墓地)が静かにたたずんでいます。難攻不落の城として有名でした。
この辺りから街にはいたるところにお寺が散見できるようになります。
公園から坂井平野を一望することができます
名所には立て看板で、
その歴史などの説明がされています


三国湊城跡を出ると右手を進み、数々の寺社を右手に見ながらコースをめぐります。勝授寺を辺りから一般のお店なども顔をだしますが、和菓子屋や土産物屋など、上品な店作りが軒を並べます。
勝授寺の左手にある坂道を下れば、見所いっぱいの「三国湊きたまえ通り」に到着。
県内最古のコンクリート造建築物である「旧森田銀行本店」、街の歴史・情報が一目で分かる「三国湊町家館」、北前船交易で財を成した豪商の生活ぶりをしのばせる「旧岸名家(国登録有形文化財)」、観光交流の拠点、レンタサイクルなども行っている「三國湊座」などなど。
歴史そのものを感じさせる数々の建造物をお楽しみ
ください!

詳しくはこちら→
「旧森田銀行」は、90年代初頭まで、地元銀行の支店として 実際に使用されていました
「旧岸名家」では、和様式の美しさを十二分に堪能できます。  (入館料:100円)


  ここまで来れば、コースも半ば。そろそろ小腹が空いてくるころかもしれません。
そんな方におすすめなのが、上でもご紹介した「三國湊座」。

名物でもある三國バーガーは、三国特産のラッキョウが入っており、お肉のジューシーさとマッチしてとっても美味!ぜひご賞味ください。
また甘〜いものがお好みの方は、「CARNA」のジェラートはいかがでしょうか。自家製のミルクと卵、地元の新鮮な野菜・くだもの・豆乳を中心に作られたジェラートは、幸せなひとときを提供してくれます。


 
 
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華やかな「三国湊きたまえ通り」を抜け、さらに北上していくと、それまでとは街並みの様子が変わってきます。旧家が立ち並ぶその通りには、昭和の文豪、高見順の生家があり、またその横にある小道を先に進めば、日和山金鳳寺に突き当たります。

★詳しいマップはこちらです

日和山(ひよりやま)とは、昔、船乗りが船を出す際に天候(日和)を確認、予測するために利用した山の総称で、全国的にも同名の山が港町に数多く存在しています。「三国十景」の一つとして挙げられるこの日和山金鳳寺においても、やはりその境内より波穏やかな九頭竜川河口を望むことができます。
高見は代表作「いやな感じ」などで知られる小説家
日和山金鳳寺の境内は、
まるで別世界のような静けさ


ノスタルジックな旅は続きます。
土産物屋「波屋」、そばの名店「盛安」を越えたところで左の小さな坂を下りていくと、まもなく思案橋が視界に入ってきます。
江戸の時代、その先にある出村遊郭へ「行こか、帰ろか」思案した橋。その橋の短さこそ故、悩ましいものだったのかもしれません。
一歩足を踏み入れると、旧家が並び、古き良き日本を感じさせる町並となっています。
三国を代表する料理茶屋「魚志楼」は、その町並の一角にあります。
思案橋は、かつては福井藩と丸岡藩との
境界でもあった橋
魚志楼では、三国の新鮮な魚が味わえます


  三国に来た記念に、ご家族、友人へのお土産もお忘れなく。
道中にある「三國湊座」「波屋」などでは、三国の名産である「越前うに」「もみわかめ」「花らっきょ」などを取り扱っています。銘菓「酒まんじゅう」「鶯餅(うぐいすもち)」もおすすめですよ!


 
 
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出村町並を抜け再び北上すれば、数ある寺社の中でも鐘楼(しょうろう)の赤い屋根がひときわ目をひく「永正寺」が左手に見えてきます。
さらに歩みを進めれば、「えちぜん鉄道」にのって一度通過した「眼鏡橋」を、今度は徒歩で通ることになります。「ねじりまんぽ」と呼ばれる珍しいレンガ造りが特徴のこの橋は、平成16年に国の登録有形文化財に指定されています。
鐘楼の赤い屋根が印象的な永正寺
「眼鏡橋」は、三国港駅すぐそこに位置します


ここまで来れば、ゴールまであと少し!
街の様子は、「海の町 三国」としての表情を見せ始め、いたるところに民宿、料理屋が立ち並びます。
そこを抜ければ、ゴールの三国サンセットビーチに到着!おつかれさまでした!
民宿などが立ち並ぶ港町らしい通り


歴史と浪漫に彩られた三国湊町の散策は、いかがだったでしょうか?
三国には、この他にも様々な名所や、また北陸三大祭りの一つといわれる「三国祭」(5月19〜21日)、三国花火大会(8月)など大きな行事が催されます。
その際にもぜひ、三国に足をお運び下さい!


 
【第17回・日本海ハイ!ウォークツー】開催のお知らせ

ウォーキングは気軽に行えるスポーツとして、近年、健康づくりのために取り組む方が増えています。
秋風がそよぐ季節の中、歴史情緒豊かで、雄大な自然を満喫できるフクイのウォーキングを楽しみませんか。
第17回・日本海ハイ!ウォークツー
●開催日 平成20年9月13日(土)・14日(日)
●集合場所 13日(土):三国サンセットビーチ駐車場
14日(日):永平寺町役場永平寺支所
●参加費 大人:1,500円   高校生以下:500円
●参加申込 参加申込書に必要事項をご記入の上、郵便振込で参加費等をお支払ください。(問合せ先住所あて)
参加申込書(大会パンフレット)は、 実行委員会までご請求ください。
●問合せ先 越前・日本海ハイ!ウォークツー実行委員会
(福井坂井地区広域市町村圏事務組合内)
   〒910-0018 福井市田原1-13-6
   Tel(0776)20-5050
 
 

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蓮如忌

福井市から305号線を北上し、北潟湖に沿いながら石川との県境に向かえば、そこがかつて蓮 如上人が浄土真宗布教の拠点とした吉崎御坊。
御文(おふみ)等を用いた独創的でわかりやすい伝道法は、北陸を中心に遠く東海・奥州にまで門徒を広げ、当時の吉崎には参詣する人々の宿泊のために、多屋(たや)や坊舎と呼ばれる宿泊所が二百軒近くあったといわれています。
現在でも蓮如が京都から吉崎へ来たときの様子を再現する「蓮如忌」(4月23日〜5月2日)の期間中は、数万人の参拝者が集まり、かつての賑わいを見せることとなります。
★詳しくはこちら

ここでは、吉崎御坊と蓮如忌にも使用される旧吉崎道から北潟湖をまわる北陸道のコースをご紹介いたしましょう。


吉崎には、寺院や記念館などが数多く建ち並んでいます。
駐車場前にあるのが「西本願寺吉崎別院」。正面に構える念力門は、戦後京都より100人以上の門徒によって人力でこの地に運ばれてきた由緒ある門です。
その門をくぐり中に入ると、広い境内には本堂や中尊堂、資料館等があり、さらに左手にある山門を抜け石段を上がったところにあるのが、吉崎に古くから伝わる「嫁威肉付面」で有名な「願慶寺」です。このお寺では住職から、蓮如や吉崎、嫁威肉付面に関する面白くもありがたいお話を聞くことができます。
西本願寺吉崎別院境内
西本願寺吉崎別院境内内資料館にある 嫁威肉付面のジオラマ
願慶寺住職の解りやすいお話に
引き込まれます

「嫁威肉付面」(よめおどしにくづきのめん)とは
信心深い十楽(じゅうらく)村の「お清」は夫に先立たれ、毎夜毎夜、吉崎御坊に弔(とむら)いのため通っていました。
村人の評判も良く、それを苦々しく思っていた姑の「おもと」は、お清を懲らしめようと家に伝わる鬼の面を被り、お清を夜道で待ち伏せします。しかし、お清は動じることなく、「南無阿弥陀仏」を唱えながら立ち去っていきました。慌てて家に帰った姑は面を取ろうとしますが、面は顔に張り付いてどうしても取れません。
家に帰ったお清は驚き、姑に念仏を唱えるよう勧めます。おもとが「南無阿弥陀仏」を唱えると面が落ち、その後は「おもと」も熱心な門徒になりました。   ・・・というお話です。
これが話にでてくるお面
さすがに迫力がありますね

願慶寺を後にし、更に古い石段を上り詰めたところにある高台が吉崎御坊跡。
苔の緑と松林が美しい公園には、高村光雲の傑作として名高い蓮如上人像や、蓮如が実際に腰掛けたとされる御腰掛石など数多くの史跡があり、今でも多くの参詣者が蓮如をしのんでこの地を訪れています。
桜の名所としても知られる跡地内では、4月にはソメイヨシノ、また5月初旬ごろまで八重桜が楽しむことが出来ます。
またこの高台から眺める風景は非常に美しく、北潟湖、鹿島の森を一望することが出来ます。
蓮如上人像は、高村光雲の傑作
「御腰掛石」


 
“ 鹿島の森 ”(国指定天然記念物)

吉崎御坊より車で3分。御坊からも目視できるところにその森は位置します。
元々は独立した島でしたが土砂の堆積により陸続きになり、森全体に温暖帯性照葉樹(タブノキ・スタジイなど)の原生林が広がっています。
頂上には法華宗の道場跡が残り山全体が神域とされ、数百年手をつけられていないと言われています。
右側のこんもりとした山が
【鹿島の森】
鹿島入口
森の中
道場跡
 
 


(約7km、約2時間30分)
吉崎御坊散策を終え、御山を降りて東へ進み県道を渡ると、ゴルフ場横の砂利道に出ます。この道が旧吉崎道への入口、そしてスタート地点となります。歩き始めるとすぐに、道は森林に挟まれます。
砂利道で、陽の光も木々にさえぎられる暗い小道ですが、そのうっそうとした雰囲気だからこそ、蓮如が生きた時代をよりいっそう身近に感じられるのかもしれませんね。
しばらく行けば左手に見えてくるのが、「一字一石墳」。吉崎御坊に参拝する門徒が、小石に経文の一文字を書いて道中の無事を祈ったとされる石碑が、現在もしっかりとその姿をとどめています。
左に曲がれば「吉崎御坊」
右に曲がれば「ウォーキングコース入口」
(国道29号線よ り)
何とも雰囲気のある道が続きます
一字一石墳
以降、道脇にある小さなお宮などを見つけながら歩を進めていくと、両側に苔がむした大きな岩肌が現れます。ここは昔小山があり、それを越えて険しい道を歩かなくてはいけなかったため、明治中頃に今のように切り下げたそうです。
さらに歩みを進めれば、道は分岐点を迎えます。進行方向から左に上っていく道は旧北陸道。のこぎり坂とも言われ、文字通りジグザグの坂道が加賀への国境、そして橘宿、大聖寺へと続いています。
やがて道は開け、畑などが広がる農村風景が目に入ってきます。視界には北潟湖に流れる観音川が入ってきますが、その川にかかる細呂木橋左岸のふもとに「細呂木の関所跡」がひっそりたたずんでいます。江戸時代には福井藩が北陸道への関所として重要視していた場所で、今でもその石碑を確認することができます。

細呂木の関所跡
大規模な切り通し。当時の苦労が偲ばれます
多くの人々にとって、
人生の岐路ともなった分かれ道
ここまで来れば後は折り返し。帰りは県道29号線を歩き、左に広がる美しい北潟湖を眺めながらスタート地点へと戻りましょう。御山のふもと、空気もおいしく、また春には桜の木々が沿道に華を添えます。

なんと地名にも「嫁威」の文字が

そういえば29号線沿いにこんな標識を見つけました。この吉崎は、今の時代も蓮如上人とともに歴史を刻んでいます。
美しい湖の光景が続きます。
車には気をつけて下さいね。

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